ENTJとESTJは傍から見るとそっくりで見分けがつかないかもしれません。
それもそのはず、ENTJとESTJのメインの認知機能は共に外向的思考（Te）であり、劣等機能は内向的感情（Fi）であるからです。
ユング心理学では両者はTe型とも呼ばれます。
ENTJとESTJの見分け方や違いについて紹介いたします。
ENTJとESTJの違いと見分け方
ENTJ
・目標を掲げる
・ルールにあまり従わない
・革新性を求める
・批判的
・好戦的
・未来を重視する
・トップを目指す
ESTJ
・すでに掲げられた目標に向かってみんなをまとめる
・決められたルールに従う
・保守的
・過去を重視する
・従順
認知機能のメインと劣等機能は同じモノを持っています。
下記表はENTJとESTJのそれぞれの認知機能です。
| 認知機能の違い | |
| ENTJ | Te-Ni-Se-Fi 第一機能 外向的思考（Te） 補助機能 内向的直感（Ni） 代替機能 外向的感覚（Se） 劣等機能 内向的感情（Fi） |
| ESTJ | Te-Si-Ne-Fi 第一機能 外向的思考（Te） 補助機能 内向的感覚（Si） 代替機能 外向的直感（Ne） 劣等機能 内向的感情（Fi） |
これを見ると補助機能と代替え機能のみ別々の認知機能を持っていることがわかります。
このうち補助機能の違いでENTJとESTJを見分ければ良いです。
もちろん認知機能のバランスは個人差があるので、すべてが当てはまるとは限りません。
ENTJとESTJの(Ni)(Si)の補助機能でみる違いや見分け方
持論ですが、代替え機能よりも補助機能で見分けるのがわかりやすくお勧めです
ENTJ＝補助機能 内向的直感（Ni）
ESTJ＝補助機能 内向的感覚（Si）
NiとSiの違いについてですが、ENTJとESTJで補助機能は別物を持っていて、
ざっくり言うとENTJは未来から考え、ESTJは過去から考えます
ENTJの補助機能（Ni）の場合
Niは自己の中で様々な情報やイメージが思い浮かび、ルールや規範に縛られず己の理想というビジョンを目標にします。またそのビジョンは５年先から１０年先の中長期スパンでの未来思考で考えられるため、あらゆる認知機能の中で未来傾向が強いです。
また前例がないような革新的アイデアも多く、ENTJの場合はそれに向かってTeを働かせるため、現実的に実現可能かどうかの判断を下すことができ、すさまじい力で周囲を巻き込み目標に向かって人を引っ張っていこうとします。これがTeーNiの組み合わせです
ESTJの補助機能（Si）の場合
Siは自己の経験やデータ、社会的に常識とされるようなルール、過去～現在においての経験を重要視します。
そのため、ESTJは過去のデータや経験則と言った情報を重視し、それに対してTeを働かせるため、保守的で着実な成功を求めます。
ENTJのようにドカンと一発当ててやるというよりも、事前に大きな失敗を回避しながらコツコツと堅実に緩やかに右肩上がりに成功を目指すイメージです。
これがTe－Siの組み合わせです。
ENTJがより目標達成能力が高い
ENTJとESTJの目標達成力ですが、Niを持つENTJの方がESTJよりも目標達成能力は高いです。
イザベル・ブリッグス・マイヤーズというMBTIを確率させた学者がいまして、その人がペンシルベニア州にある高等学校を対象に3500人の生徒の知能指数と目標達成率を調べたデータがあります。
そのデータを見るとNiを強く持つタイプは目標達成能力が異様に高いという数字が出ていますので間違いないです。
1位 INTJ メインの認知機能（Ni）
2位 INFJ メインの認知機能（Ni）
3位 INTP
4位 ENTJ 補助機能（Ni）
5位 ISTJ
6位 ISFJ
7位 ENFJ 補助機能（Ni）
8位 INFP
9位 ENFP
10位 ENTP
11位 ISTP
12位 ESTJ
13位 ESTP
14位 ISFP
15位 ESFJ
16位 ESFP
ENTJは挑戦的／ESTJは保守的
細かい部分は気にせず、大胆に挑戦できるならENTJです。
ENTJの場合Niで現在よりも未来を見ているため、現実よりも先に目が言っているため目の前の細かなことはあまり気になりません。その反面目標に向かって近づくことこそが目指すべき王道と捉えますので、使えるものはどんどん使います。
なのでENTJは挑戦的な傾向にあります。
細かい部分に目を光らせ、慎重で保守的ならばESTJです。
ESTJの場合Siにて過去の経験やすでに作られたルールを重視しますので、目の前の欠陥や細かなルールによる落とし穴によく気が付きます。そのため大きなミスや大きな失敗などを事前に防ぐことができます。
なのでESTJは保守的な傾向にあります。
ENTJは革新性を求める／ESTJはルールに従う
ENTJは時にルールを障害物と考えその場面に合わせた柔軟で時に型破りな革新性のある方法を採用する傾向にあります。
ESTJはルールは組織や人々が努力を積み重ねた結果で敬意を払うべきものと考えるため、革新的よりも従来の確実なルールを採用する傾向にあります。
ENTJはトップを目指す／ESTJは２番手で輝く
ENTJはトップオブトップを目指す傾向にあり、幹部や管理職の位置についていることも多いですが、トップにならないと目標達成できないと考えた場合、躊躇なく起業して組織のトップになろうとする傾向があります。
ESTJは組織の幹部や管理職などで組織から重宝されやすいです。リーダー気質で規律を重視するため、方向性がバラバラな仲間をまとめ上げる能力に長けているためです。ルールを守る性質により組織では２番手ポジションが心地よく感じるかもしれません。
作品においてENTJはボス／ESTJはツンデレ女子で描かれやすい
ENTJは悪の組織のボスとして描かれやすいです。
ESTJは「ちょっと男子～」と言いがちな男勝りなツンデレ女子として描かれることが多いです。
ENTJは批判的／ESTJは規律には従順
ENTJはNiを持つため懐疑的で批判的になりやすいです
ESTJはルールや組織が決めたことならば従順に従いやすい傾向にあります。
まとめ
ENTJとESTJは確かによく似ていて、ユング心理学でも同じTe型として描かれます。
とはいえ、それぞれが向ける目線は全然別物であるため、細かい部分に注目すると違いが良く分かるようになります。
また作品においても配置のされ方が全然違うのでその部分に注目してみると面白いかもしれません。
