【ユング心理学】外向的感情(Fe)の特徴と性格
外向的感情(Fe)
(Fe)略=extraverted feeling
外向的感情(Fe)の特徴
・他者の喜怒哀楽に即座に反応できる
・共感力が強い
・たくさんの人と仲良くなりたいと思う
・ムードメーカー的な存在になる
・みんながいる場所が好き
・リアクションがうまい
・好きか嫌いかの感情で判断する
・周囲にどう思われているか気になる
・気分屋と言われやすい
・空気を読むのが抜群にうまい
・良し悪しはその場の雰囲気や感情で決めがち
・噂の根拠はあまり気にならない
・思考タイプがいないと暴走しがち
外向的感情(Fe)が強い人は外側からの刺激に対して自分の感情表現を外に向かって表現できる人です。
そのため非常に共感能力に優れ、例えば目の前で悲しんでいる人がいれば「つらいよね」と心から共感できますし、怒っている人には「それは本当にひどい!」と一緒に怒りを感じることもできます。
つまり相手の感情に合わせて同調することができます。
この相手の感情への瞬時に同調できる部分が外向的感情の特徴です。
だれしも悲しんでいる人を見れば悲しくなったり慰めたくなったりする余地はありますが、外向的感情が強い人は同調し瞬時にリアクションをとることができます。
この一瞬のうちに相手の感情に共感できる力が外向的感情の社交場における最大の武器なのです。
そのため外向的感情が強い人は、組織やグループの中でも「こいつがいると明るくなるな~」と思われるムードメーカーになることもあります。
家族のなかに外向的感情が強い人が1人でもいれば家庭は明るく楽しいモノとなります。
一方で、思考よりも感情が優先になるため「なんとなくアイツが嫌い」というような感情で好き嫌いを判断することも多いです。
また外向的感情がメインになると、思考機能は劣等機能となるため、外向的感情が強い人達が集団で集まると思考で客観的な意見をとり入れられないため、話題が暴走しがちになります。
例えば、
「○○部長ってなんか感じ悪くない?」
「確かに!○○部長って前からいけ好かないのよね~」
「ほんと若い女性には優しいのにね」
「もしかして新人の○○さんと部長って不倫してるんじゃない」
「え~最低ね、今度から無視しよ」
「私も無視しよ~」
このようにちょっとしたネガティブな感情側面から、根も葉もない悪いうわさになりそれがどんどん際限なく肥大していきます。
このように感情タイプは理屈が通らないようなことでも、感情を基準に暴走してしまうことがあります。
外向的感情(Fe)が強いMBTI
外向的感情がメインの認知機能のMBTIは「ESFJ」「ENFJ」です。
外向的感情が補助機能のMBTIは「ISFJ」「INFJ」です。
外向的感情(Fe)の長所と短所
長所
・コミュニケーション力が強い
・社交的でリアクションがうまい
・共感力が高い
Feが強いタイプは容易に自己開示し相手の感情に共感を示せるため、これはコミュニケーションにおいて非常に強い力を発揮します。
それに加えて非常に社交的な傾向にあるため、様々なグループや組織で親密な関係を築くことができます。
自分と相手との感情の壁が薄く、自己開示は容易に行うことを前提とするため、他人からは明るく楽しい人と思われます。
短所
・一貫性がない
・理屈よりも感情を重視しがち
・感情で判断しがち
過去に決めたルールや約束事もその場の空気的な感情により、意思決定が変わります。
そのため一貫性がない傾向にあります。
理屈よりも感情が優先されるので道理が通らないことでも、感情論で突き進んでしまうため、
思考型というストッパーが存在しない外向的感情の多いグループは暴走しがちになります。
まとめ
外向的感情は他者に共感を示し社交的で明るいムードメーカー的な存在です。
その一方で感情にばかり重点を置くと道理が通らない一貫性がない状態に陥ることもあるため注意が必要です。